小林聖心女子学院ブログ 小林聖心
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卒業式を行いました。

2020年2月20日 高等学校

みこころ坂の梅も咲き始め、早春の気配に包まれた2月15日(土)、高等学校の卒業式、卒業ミサが行われました。

校長先生から卒業証書をいただき、背筋を伸ばしてしっかりと前を見つめて歩く姿はとても頼もしく感じられました。御聖堂でのミサでは祭壇に集まり、声を揃えて卒業の祈りを捧げました。順調とは言えなかった自分たちの歩みを振り返り、様々な学びの機会を通して集団としても一人の人間としても成長できたことに感謝し、それぞれの道で学びをより深め、使命感を持って社会に貢献していくことを神様に誓いました。

そして、式後の謝恩会の最後には92回生全員で「つづく道」を合唱し、その清らかに澄んだ歌声が講堂中に響き渡りました。どうか一人一人が、この歌詞にあるように、しなやかに逞しく進んでいってほしいものです。

 

黙想会を行いました。

2020年2月15日 高等学校

2月4日(火)、5日(水)の2日間、12年生はカルメル会の中川博道神父様にお越しいただき、「立ち止まって、独りになって、聴いてみる」というテーマで黙想会に与りました。

「過去や未来に囚われて今を疎かにするのではなく、今に注意を向け、今を充実させなくてはいけない」、「人間は1人で自分を生かすことはできない。相手との出会いの中で生きていく存在である。そしてまた、社会や大地との関わりを抜きにして自分にはなれない」、「何事でも人からしてもらいたいと望むことを、人にもしてあげなさい」―― 神父様はたくさんのレジメを用意して下さり、ご自分の体験も交えながら、穏やかなお声で一人一人に語りかけるように話して下さいました。

生徒達は卒業式を目前に控え、新しい生活への期待に胸を膨らませています。しかし、これまでの生活を振り返って感傷的になることもあれば、漠然とした不安を抱くこともあり、また時には、浮ついてしまうことも……。そんな今の自分をしっかりと見つめ、どうあるべきか、何をしなければならないか ―― 、真剣に考える時間をいただいた2日間でした。

 

 

12年生挨拶

2020年2月14日 小学校

卒業式を明日に控えた12年生(高校3年生)から、小学校職員への挨拶がありました。

12年前のあの小さな姿から、いま見上げるほどに立派に成長した12年生を前に、感慨もひとしおでした。
1年生の時の担任からは、文集。3年生の担任からは、当時の劇の台本。6年生の担任からは、クラスのみんなで手形を押した旗。
小さな手形や一生懸命書いた文字の並んだそれらの思い出と共に、卒業の節目を迎え、新たなスタートを切る卒業生へ、エールを送りました。

12年の成長を見守る眼差し。12年一貫教育だからこその温かい交流があります。
巣立ってもなお生徒たちの心のよりどころ、Homeであるべく、聖心は大きな愛でつながっています。
12年生一人ひとりの上に、神様の豊かなお恵みがありますように。

 

6年生・12年生合同読書会 ~宮沢賢治の世界~

2020年2月4日 小学校高等学校

毎年この時期、6年生と12年生は合同読書会を実施しています。
宮沢賢治の六つの作品について、6年生、12年生それぞれの視点から読み深めたことを話し合いました。

6年生は、さまざまな経験を積んだ12年生だからこそ気づける深い読みに驚きました。
一方の12年生も、6年生だからこそ感じる鋭くも瑞々しい読みに感動していました。

6年生と12年生。
これほど年齢の離れた児童生徒が交流することはなかなかないことです。
しかし、年齢が違うからこそ、互いの気づきが学びにつながることがあります。

12年間一貫教育の本校だからこそ実現できる、素敵な時間になりました。

 

 

京都、東山方面に行きました。

2019年11月12日 高等学校

11月8日(金)の校外学習で、12年生は京都の東山方面を訪れました。

岡崎公園に集合し、平安神宮の朱色の鳥居をバックにクラス写真を撮った後、各班で計画したルートに従って散策しました。平安神宮や無鄰菴、永観堂、青蓮院、南禅寺、そして知恩院等々、仏像を拝観したり障壁画や庭園を鑑賞したりして、伝統の奥深さを改めて感じることができました。お昼は南禅寺前のお店で湯豆腐を美味しくいただき、また、甘味処でひと休みしながら、京都の秋を満喫しました。

92回生が皆で過ごせる日々もあと僅かです。忙しい日が続いていますが、この日ばかりは友達とゆっくり語り合い、思い出に残る一日となりました。

 

フィリピン体験学習だより 第9日目

2019年8月1日 高等学校

長いように思われた9泊10日の旅も、明日帰国の日を迎えます。生徒たちにとってこれほど濃密な10日間はこれまでなかったのではないでしょうか。

生徒たちは、毎晩その日感じたことをノートに綴っていますが、日を追うごとに書く時間が長くなっています。書いても書いても心に浮かぶ想い。しかし、それを的確に言い表す言葉を見つけることは難しく、何かをつかみかけても言葉にしようとすると、それが逃げていくような思いを抱きます。それでも、そうやって言葉を紡ぎ、重ねていく中に少しずつ「自分」が浮かび上がってくるのを感じることができます。

日本にいても日々たくさんのことが起こりますが、落ち着いて自己を振り返る時間がとれることは稀です。想いを言葉にする前に、次から次へと情報が流れ込み、想いを持っていたことすら忘れ去られてしまいます。生徒たちにとって、ゆったりとした時間の中で自己の内面を見つめることは、フィリピンでのたくさんの体験と同じぐらい大切なものだと言えるでしょう。

午前中に行った「分かち合い」では、生徒一人ひとりが「自分の物語」を語ってくれました。

「今まで自分の力を信じて動こうとしていなかった。力強さを身に付けたい。」

「フィリピンの人々が望むことがまだ理解できていないので学び続けたい。」

「フィリピンで学んだことを心で返していきたい。」

「心の中にある複雑な思いをずっと忘れたくない。」

「世界はつながっていることをみんなが理解できるようにしたい。」

分かち合いは2時間半に及びましたが、生徒たちの心にはまだまだ語りつくせない想いが溢れているようでした。

夜、生徒主催によるシスター有田と小張先生に感謝の気持ちを伝える会が開かれました。笑いあり涙ありの素晴らしい時間となりました。特に20人の生徒一人ひとりが自分の夢を語る姿には、SMSFのユースたちが教えてくれた「夢を語る」ということの本当の意味を理解し、心の中に確かな変容が起きたことを感じることができました。

この体験学習を30年以上に渡ってリードしてくださり、今回も生徒たちを変容へと導いてくださったシスター有田、現地でのコーディネートに奔走し、きめ細やかなサポートをしてくださった小張先生に心から感謝いたします。

また、「聖心は一つの家庭」という言葉の意味を教えてくださったSMSFのシスターベスをはじめスタッフの皆様、昼食をともにし「自分の物語」を語ることの大切さを教えてくれたユースたちやそのご家族の皆様、生徒たちを孫のように温かく迎えてくださったクバオの聖心会修道院のシスター方、多様な生き方の可能性を教えてくださった日本大使館やJICAの皆様、社会起業を通して貧困に立ち向かうローズさんをはじめGKonomicsに関わる皆様、NGOによる支援の在り方を教えてくださったベルラーニの皆様、素敵な演奏を聞かせてくださったバーハイ・マパグマハルの皆様、人間の尊厳を守ることの大切さを教えてくださったマザーテレサ修道会の皆様、同じカトリック女子校に通う生徒しての使命を改めて教えてくださった聖テレサ学園の皆様、この宿舎を提供してくださったICMのシスター方、毎日すばらしい食事とメリエンダを準備してくださった食堂の皆様、毎日無事故で運転してくださったドライバーの方、私たちに自分の生き方を見つめる機会を与えてくださったすべてのフィリピンの方々。そして、この体験学習に生徒たちを送り出してくださった保護者の皆様。言葉では言い尽くせない感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

私たちにとって、ここがスタートライン。フィリピンでの学びを決して忘れることなく、しかし、焦ることなく「自分の物語」を紡いでいきたいと思います。これで、このフィリピン体験学習だよりも最終回です。

Sa pagmamahal naroon ang Diyos.(愛のあるところに神はいます。)

Salamat Po! Pilipinas!(ありがとう!フィリピン!)

 

 

 

 

フィリピン体験学習だより 第8日目

2019年7月31日 高等学校

午前中は、私たちと同じカトリック女子校である聖テレサ学園(STC)の生徒たちと交流しました。私たちがお世話になっている宿舎も、このSTCの敷地内にあります。

午前7時過ぎ、7年生から12年生までの全校生約1000人が集まる朝礼に招いていただき、歌やダンスによる歓迎を受けました。本校の生徒20名も、代表生徒による英語の挨拶や歌でその気持ちに応えました。

その後、STC生徒会との交流では、スライドによるプレゼンテーションを通して互いの学校を紹介し合いました。日本で練習した時には英語で発表することに自信を持てない様子も見られましたが、この体験学習を通して感じたこと、考えたことが生徒たちの心を強くたくましくしてくれたのでしょう。相手に「伝えたい」という思いが届く発表となりました。STCの先生からも、自信をもって意見を言えていたと評価していただきました。

STC生徒会の言葉や姿からは、恵まれた環境にある者が果たすべき強い使命感が伝わってきました。学んだこと、育んだ自分の個性を何のために使うのか。STCと同じカトリック女子校である本校の生徒は大きな刺激を受けたことでしょう。

午後からは、マニラの中でも最貧地域の一つであるナボタスに向かいました。開発が進み、多くの家屋が取り壊されたため以前ほどの規模ではなくなっていますが、それでもバスの車窓からは、今にも崩れそうな家が立ち並ぶ光景が飛び込んできました。底の見えない貧困の穴をのぞいているような気持ちになりました。わかったつもりになってはいけない、知っているつもりになってはいけない。そう思いながらナボタスを後にしました。

その後、マザーテレサが始めた修道会を訪問しました。ここでは、シスターたちが、親に捨てられた子供や重度の障害を持った子ども、身寄りのない老人たちのケアをしています。

子供たちは生徒を見つけるとうれしそうに近づいてきました。この子供たちは、誰かに思う存分抱きしめてもらったことはあるのでしょうか。悲しい時、誰かにずっと寄り添ってもらったことはあるのでしょうか。名前を呼ぶだけでうれしそうに笑う障害をもった子供の姿が忘れられません。

老人たちも若い生徒たちの訪問を大変喜んでくれました。生徒たちは食事の補助をしたり、日本の歌を歌ったりしました。生徒の手を握る老人の表情からは、自分と関わってくれる人がいることの喜びが伝わってきました。

宿舎の外に出て人と関わる活動は、今日で終わりです。明日はこの体験学習全体をふりかえり、それぞれの学びを分かち合います。

 

フィリピン体験学習だより 第7日目

2019年7月30日 高等学校

7日目を迎えました。今日は、様々なレベルからフィリピンの「今」にアプローチする取り組みについて学びました。

まず訪れたのは日本大使館です。外交官として活躍されているお二人から外交官の仕事について説明を受けた後、生徒たちの質問に答えていただきました。

「外交官を志したきっかけは何か」「求められる資質は何か」「自分の考えと政府の考えが異なることはないのか」など外交官という仕事に関するものから、「日本にしかできないことは何か」「フィリピン政府は貧困をどう考えているのか」など外交官から見た現状に関するものまで、質問は多岐にわたりましたが一つひとつ丁寧にわかりやすく答えてくださいました。

「外交においては、日本の立場を主張するだけではなく、まず相手を知り、相手の立場から考えることが何よりも大切。それは普段の生活でも同じです。」と教えていただきました。政府レベルのアプローチと言えども交渉するのは人と人です。外交官の方々の人柄と日々の努力が、日本とフィリピンをつないでくださっていることを初めて知ることができました。

午後からはJICA(独立行政法人国際協力機構)フィリピン事務所を訪問。日本のODA(政府開発援助)を実際の現場で実施する方々の取り組みを教えていただきました。地球規模の課題が増え、国と国の相互依存がますます強まる中で、日本さえよければいいと考えるのではなく、関わり合う国々の安定を図ることが、日本にとっても相手の国にとっても利益になることを学びました。組織の概要を伺った後、経験豊かな4名の職員の方々を囲んで具体的な体験談を聞かせていただきました。体験談を聞きながら、自分の将来について相談する生徒の姿も見られました。

夕方、ローズさんというフィリピン人女性に会いに行きました。彼女は「GKonomics」という団体を設立し、貧困のために社会から取り残された人々の自立を支援しています。また、彼女の理念に賛同する社会起業家たちのサポートも行っています。

かつてローズさんは、アメリカ合衆国初のフィリピン人女性判事となり、まさにアメリカンドリームをつかんでいました。しかし、ある時「夢を描くことさえできない人たちのために働くように」という神の呼びかけを感じ、判事を辞め、家や車を売り払いこの活動を始めました。そして、貧困に喘ぐ人々のための仕事を作り、社会の経済活動の中に彼らを取り込むシステムを作ったのです。

ローズさんはこう語ります。「私の周囲には『人生を無駄にしたね』と言ってくる人もいます。でも、私は社会正義のために働くことで、神の仕事を手伝っていると思っています。そして、神の祝福を受けていることを感じています。」と。

人のためにできることはあっても、すべてを捨て、人のために生きることは難しいことです。ローズさんの生き方から、改めて幸せとは何か、自分はどう生きていくべきかを考えさせられました。

日本の企業から研修制度を利用してローズさんの事業に参画している藤崎さんとの出会い、また、フィリピンの伝統文化を生かした鞄作りを通して約360世帯の仕事を生み出しているAKABAという会社を設立したフィリピン人社会起業家EJさんの話も、生徒たちの視野を広げる興味深いものでした。

日本大使館の外交官の方々やJICA職員の方々、そしてローズさん。今日出会った方々は、それぞれの立場からフィリピンの「今」にアプローチされています。生徒たちは、世界と自分とのつながり方について今までにない多様な可能性を感じたことと思います。

     

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