小林聖心女子学院ブログ 小林聖心
女子学院
ブログ

丘の学び舎 その92

2020年10月19日 校長室より
10月19日 明日10月20日は、「感ずべき御母(Mater Admirabilis)の祝日」です。聖心女子学院で学んだことのある人なら誰でも、このお祝い日の名前を聞いただけで、あのピンクの衣に身を包んだうら若いマリア様の姿を思い起こし、温かい思い出が蘇ってくることでしょう。 「聖心女子学院の聖母」ともいうことのできるこのマリア様は、ローマのトゥリニタ・ディ・モンティ聖心女子学院の壁に描かれているフレスコ画です。1844年、フランス人のシスター・ポーリーヌ・ペルドゥローによって描かれました。1846年にこのマリア様をご覧になった教皇ピオ9世が、「Oh, Mater Admirabilis!」と感嘆の声を挙げられたことがきっかけとなり、以来、このマリア様を「Mater Admirabilis」と呼ぶようになりました。世界中どの学校にも、必ずこのフレスコ画の模写が飾られています。 ところで、先日、ヨーロッパ聖心女子学院ネットワークの代表ヒラリー先生から、「このお祝い日の準備として、コロナ禍に心を合わせて祈りを作り、それを世界中の聖心女子学院で分かち合いましょう。テーマは『それぞれの国や地域、そして世界のための希望と関心』です。」という呼びかけがありました。19ヶ国、47校から申し出があったそうです。小林聖心も、早速、11年生の有志が作ったお祈りを、世界の聖心に向けて送りました。 Lord make us aware and help us to appreciate the blessings we have. Give us young people the strength to be patient, but also as future leaders, help us support or take action where we see the need. Help us not to focus on the problems but to be Artisans of Hope for ourselves and others. 今年の10月20日は、特別な意向を込め、世界中の聖心の生徒と心を合わせて祈り ましょう。静けさと落ち着きの内に、目には見えない大切なものにいつも心を寄せておられたマリア様のお取次ぎで、感染症に伴う不安や恐怖を超えた希望が与えられますように。

聖心杯スローガン

2020年10月16日 小学校
いよいよ来週に開催される聖心杯。 児童会の呼びかけに集まったたくさんの応募の中からスローガンが決まりました。 絆 ~今の自分を越えていけ~ みんなの笑顔を輝かせる 心を一つに前に進む 例年の運動会と違い、保護者の方は見に来られませんし、競技も学年ごとに行われます。そのように離れていても心は強く結ばれていることを「絆」で表現しました。 今朝のテレビによる児童朝礼で、全校生に発表されました。

一斉清掃

2020年10月14日 小学校
今日からデュシェーン・グループでの掃除が始まりました。 授業が終わった後、それぞれの担当場所へ行くと、昨日出会ったメンバーとまた会えました。 6年生が指示を出し、上級生は下級生に手本を示して教えながら掃除が続きます。 掃除の終わりには、円になり短く反省をして、またそれぞれの教室へ戻っていきました。

デュシェーン・タイム

2020年10月13日 小学校
本校にはデュシェーン・グループという縦割り組織があります。1年生から6年生までがそれぞれ2人から4人ずつ集まったグループです。例年は、運動会の応援を中心に活動するのですが、今年は、今日が初めての集まりになりました。今週から始まる一斉清掃も、このグループで取り組みます。今日は、グループの紹介カードづくりをしました。

丘の学び舎 その91

2020年10月12日 校長室より
10月12日 台風一過。今日は、秋晴れのさわやかな日となりそうです。「ロザリオの月」である10月に因んで、先週、中高の朝礼では、ロザリオの祈りについて話しました。ロザリオとは「バラの冠」という意味です。数珠のような珠を繰りながら唱える祈りが、バラの花輪を編んでいくようであることから名づけられました。 ロザリオの祈りはカトリックの一つの信心業で、マリア様やイエス様の生涯の出来事を黙想しながら、「アベマリアの祈り」を繰り返し唱えます。この祈りを完全にしようとすると、「アベマリアの祈り」を150回唱えることになります。一つ一つの球を繰りながら、10回ずつを5回、さらに、それを3回繰り返しますので、150回ということになります。何度も同じ祈りの言葉を繰り返すことで、頭で祈っているというよりは、体に祈りがしみ込んで、祈りと自分が一つになるようです。他の宗教でも、同じような習慣があります。リズミカルな言葉や祈りを何度も繰り返すことによって、言葉が心の深いところに入っていくという経験は、古今東西を問わないのでしょう。 実は、単純なことの繰り返しは、あらゆる生命にとって、とても大事な意味があるのです。日は昇り、また沈みます。波は繰り返し打ち寄せます。心臓の鼓動、呼吸等、すべて繰り返しの中で生命は育まれるのです。 私たちの生活も同じです。児童生徒ならどうでしょう。朝起きて、学校へ来て、授業を受けて、また家に戻り、そして、休みます。食べるという生命を支える営みも繰り返します。単純な日常と違う楽しみも時にはありますが、それはたまにしかないので、楽しみなのです。あとはほとんど変わらない日常の繰り返しです。 しかし、この繰り返しを決して疎かにしてはならないということを、子供達に学んでほしいと思います。人間は、単純な日常を丁寧に繰り返すことで、生命を育み成長することができます。マリア様の生き方は、まさに日常の連続であったに違いありません。その日常生活を通して、神の子イエスの母として、使命を全うする恵みに与ることができたのです。

Advanced English

2020年10月9日 小学校
海外帰国子女など、英語で生活した経験を持つ子どもの英語力の保持を目的とした Advanced English というクラスが週に1回あります。 3,4年生のクラスではみんなで本を読みながら、先生と会話します。 Scratching noise という言葉が出てきました。 “What kind of sound is scratch ?” 一人の子どもが木のドアを使って音を立てます。みんなの笑顔があふれました。 “Do you have a dog or a cat ?” みんなそれぞれが飼っている動物について答えます。 普段の授業とは少し違い、リラックスした会話が続く時間です。

5年フィールド・トリップ(宿泊活動)第2日目

2020年10月8日 小学校
今日、2日目を迎えました。朝に集合して、検温をしました。子供たちの健康状態はよく、今日も一日元気よく活動しています。 しかしながら、あいにくのお天気で、肌寒く小雨模様での活動となりました。 2日目の活動は、カトリック幟町教会で「祈りの集い」と、宮島へ移動して「宮島巡り」です。 カトリック幟町教会は、高くそびえる近代的な鐘楼と多くのステンドグラスが印象に残るカトリック教会です。圧倒されるかのような厳かな雰囲気の中で、「平和を求める祈り」「私たちの祈り」を捧げました。神父様のお話を聞き、自分自身を沈黙の中で見つめる機会となりました。 昼前には、教会を後にして、宮島へバスと船で移動しました。 厳島神社を見学した後は、班ごとに神社巡りや島の散策をしました。歴史や文化があるところでの散策は、机上の学びではできない実感を伴った学びを子供たちに経験させてくれているかのようでした。 間もなく、広島駅へと向かいます。 平和を考える機会、世界遺産に触れる機会、歴史や文化に出合う機会などは、子供たちにかけがえのない経験となったことと思います。

5年フィールド・トリップ(宿泊活動)1日目

2020年10月7日 小学校
素晴らしい秋晴れのもと、今日から1泊2日の5年フィールド・トリップ(宿泊活動)が始まりました。今年から行き先が変更になり、広島への平和学習となっています。新型コロナウィルス感染防止のため、時期をずらし、規模を縮小しての実施となりました。 今回の5年フィールド・トリップでは、「Peaceful World」〜平和な世界を作るため 私たちにできること〜というめあてのもとに活動をつくってきました。1日目は、班別活動による平和記念公園・平和記念資料館・本川小学校の見学と、体験型ワークショップ「ピースクリエーターになろう」に取り組みました。 学校で事前に、「日本は平和なのか?平和ではないのか?」という問いを持って学習を進めてきました。本日の子供たちを見ていると、事前学習をもとに、現地で実感を伴った見学やワークショップによって、学びを深めているようすがうかがえました。 平和記念公園・平和記念資料館・本川小学校の見学では、実際に見ることで、改めて「平和の尊さ」を噛みしめているかのようでした。特に、爆心地に一番近い小学校として有名な本川小学校では、小学校で実際に起こったことを受け止めているようでした。 続いて、原爆ドーム前で、沈黙してお祈りの時間を持ちました。代表の子供のお祈りです。「1個の爆弾で多くの生命が失われました。二度とこのようなことが起こらないように、お守りください。」 体験型ワークショップ「ピースクリエーターになろう」では、「世界の将来についてどう思いますか?」という問いにインタビューを受けたり、「日本は平和ですか?」という問いにイエス・ノーで答えたりして、互いが考えている「平和」への思いが浮き彫りになり、子供どうしがよい交流をすることができていました。学校に戻ってから、さらに学び続ける姿を感じました。 初めて場所で、平和について考える機会を持つことは、とても貴重な経験となったことと思います。子供たちの真摯な姿を多く見ることができました。 5年生参加児童は、全員元気にすごしています。 明日は、カトリック幟町教会で平和を求める祈りの集いの後、宮島へ向かいます。 明日も天気に恵まれますように。

丘の学び舎 その90

2020年10月5日 校長室より
10月5日 先週の木曜日、中秋の名月はうっとりするような美しさでした。今週はますます秋らしくなっていくということですので、夏服ともいよいよお別れです。先週は小学校でも中高でも、放送を通して、後期の始業式が行われました。9月までよりは、さらに一歩進んだ形で活動を増やしながら、「With コロナ」を実践していきたいと思います。 そこで、児童生徒に再確認したのが、本年度の学校目標です。「Be Artisans of Hope ~希望のつくり手でありなさい~」という目標のもとに3つのポイントがあります。小学校と中高で少しずつ言葉は違いますが、毎年、1年生から12年生(高校3年生)まで同じことを学院全体で取り組みます。今年度は、その中の一つに、「限界のある中で、工夫を凝らす」というのがあります。例年とは異なる状況の中で、是非取り組んでほしい、そんな願いを込めて4月当初に掲げた目標です。「限界」と「工夫」に大切な意味を込めています。 「限界がある」という経験。今回のように、予想だにしなかった感染症があっという間に世界を覆い、昨日までできたことができなくなるという現実は、誰にとっても楽しいはずがありません。しかし、ひょっとしたら、大事な学びのチャンスになるのかもしれません。いつでも何でも手に入るし、その気になれば何でもすることができる。そんな状況で、人はかえって、気力を失うかもしれません。足りないものがある。不自由さを抱えている。そんな時にこそ、知恵を使い、想像力を働かせ、マイナスと思えることを他のもので補ったり、代案を見つけたりしながら、新しいものを生み出していけるのではないでしょうか。それこそが工夫なのだと思います。 禅の用語で、「工夫」は一心に修行に励むことを意味します。座禅は静の工夫。掃除や片付けなどは動の工夫。何をする時にもそのことを一心に行う、という意味では、今の私たちにあてはまるような気がします。 あれができなかった、これができなかった、そんな思い出しかない残らない年ではなく、限界のある中で工夫を凝らす楽しさを味わって、子供たちが成長しますように。

このページのトップへ