2011年11月22日 19:23
11月21日(月)は、5年生の参観日でした。
急に寒くなりましたが、たくさんの保護者の方がご来校くださり、道徳、体育、図工の授業を見ていただきました。
子どもたちは、少し緊張しながらも各々一生懸命作業やスポーツに励んだり、嬉しそうに手を挙げて発言したりしていました。
11月12日(土)、本校講堂において第2回入試説明会が開かれました。
校長からは本校の教育理念と教育方針の説明がありました。また、中学校3年生二名が英語のスピーチを披露しました。二人とも中学校入試で本学院に入学した生徒で、中学校に入ってから英語を学び始めた生徒です。舞台に立って少し緊張したようでしたが、堂々とスピーチを発表しました。
続いて、各入試教科主任から来年度入試に向けての学習についての話、教頭から入試要項についての説明がありました。また、卒業生二名が小林聖心で学んだこと、現在の様子、受験希望の方へのメッセージなどをお話ししました。この卒業生も中学校入試で入学した者で、現在、聖心女子大学4年生、神戸薬科大学4年生に在籍中です。それぞれ、「中高六年間を通して得た経験が、現在の自分を支えてくれている」と力強く話してくれました。来校者の皆様には引き続き、中学校生徒会役員の案内で校内をご見学いただきました。
【次回公開行事のお知らせ】
「クリスマスキャロル」 12月20日(火)13時30分 15時 本校講堂にて
高校3年生の歌を中心に、来校者の皆様と共にクリスマスをお祝いする行事です。受験希望の皆様にも公開しておりますので、ぜひお越しください。事前申し込みは不要です。
今日は諸聖人の祝日(All Saints' Day)ですので、私たちにとって最も大切な聖人、聖マグダレナ・ソフィア・バラのことを思い起こしましょう。この一人の女性が210年前に始めてくださった聖心女子学院が世界中に広がり、今では29カ国150余りの学校になっていることは、皆さんもご存知の通りです。
ところで、世界の聖心女子学院の校長先生が集まる会議が2年ごとに行なわれていますが、今年は台北の聖心で行なわれ、先週の今頃、私はその会議のために台湾に滞在していました。世界15カ国の聖心女子学院から55人のシスター・先生方が集まったこの会議は、「イエスの聖心(みこころ)を学び、その心に与って生きる子どもたちで、この地球を一杯にしたい!」という創立者のヴィジョンが、21世紀の今、まさに実現しているということを感じさせられる、豊かな集まりとなりました。ヨーロッパやアメリカ、オーストラリアの先生方はもちろんのこと、アフリカのエジプトやコンゴ民主共和国のシスター・先生方にお目にかかれたことは嬉しいことでした。長く続いたムバラク政権が崩壊し、新しい国づくりをしていかなければならないエジプトの聖心女子学院で、子どもたちは使命感を感じながら日々の学習に取り組んでいます。内戦の爪あとが癒えないコンゴでは、女性や子どもたちが武装勢力による暴力の犠牲となっています。食料に事欠き、勉強の機会も十分与えられない、そんな国の未来を背負う女の子たちの教育が、聖心女子学院で展開されているのです。こんなことを考えると、世界に広がる聖心女子学院のネットワークの力強さを感じずにはいられませんでした。
この会議の中で、世界中の聖心女子学院で学ぶ生徒の中に共通して育ってほしいものは何なのか、一緒に確認することができました。それは、聖マグダレナ・ソフィアが今生きておられたら「まさにそれです!」と仰るに違いない「Compassion」です。「Compassion」はイエス様の心そのものです。直訳すれば「人の痛みを共にすること」つまり、共感できる力、人と共に泣き、人と共に喜ぶことでしょう。人間には完全に相手の思いを理解することはできませんが、目には見えない心や物事の背後まで思いを馳せ、人に心を寄せて共に歩むことができます。そして苦しんでいる人のために、自分の手足や身体を動かして、自分にできることを少しでもしようとすることはできます。それこそが「Compassion」です。また、特に現代では、自分の周りの人のことのみならず、地球の裏側の人のことまで思いを馳せることのできる、心の広さと深さが求められていると言えるでしょう。
聖心女子学院というグローバルなネットワークの一員である皆さんが、世界に広がる姉妹校の子どもたちとのつながりを大切にしながら、「Compassion」あふれ人に育っていくよう心から祈っています。