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丘の学び舎 その75(中高生版)

2020年6月22日 校長室より

中高生の皆さんへ
昨日は父の日でしたが、皆さんはどのように過ごしましたか。今日のお話は、一人ひとりのお父様というよりは、「天におられる私たちの父」についてです。皆さんが慣れ親しんでいる「主の祈り」に出てくる言葉ですね。
キリスト教では神様を「父なる神」と表現しますが、もちろん神様は人間ではありませんので、男性に限定されるわけではありません。英語の国では、「Our Father and Mother」と神様に呼びかけたりすることもあります。聖書では父なる神を強調しているように思われがちですが、よく読んでいると、神様の母性的な側面も描かれているのがわかります。
今日紹介したい一つの絵があります。それは、レンブラントの描いた「放蕩息子の帰還」という絵です。「ルカによる福音書」に出てくる「放蕩息子」のたとえ話は、皆さんよくご存じのことでしょう。ある金持ちの次男の話です。息子は自分が譲り受けるはずの財産をもらって家を出ていってしまったのですが、身を持ち崩してすべてを失い、何とか父親に助けてもらおうと家に戻ってきます。まだ遠くの方にいる息子を見つけた父親は憐れに思って走り寄り、大喜びで迎えた、という場面をレンブラントは描いています。「いなくなっていたのに見つかった」と、愛しい息子を抱き寄せています。
この絵の中で、とても不思議なのが、父親の両手です。なぜか右手と左手が全く別人のように異なっています。しなやかで繊細な右の手は、優しく弟の背中を撫で、大きくてがっちりとした左の手はしっかりと弟を受け止めているかのようです。神は愛そのものですから、父性的な愛と母性的な愛が統合された愛であることは、当然と言えば当然なのでしょう。レンブラントはたとえ話に登場する父親の手を描くことを通して、神様の愛の深さ、豊かさ、大きさを見事に表しています。
昨日は、ようやく小学校1年生の入学式を行うことができました。小林聖心の小学校で、神様の愛をたくさん受けて成長していきますように。

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