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丘の学び舎 その79(中高生版)

2020年7月20日 校長室より

中高生の皆さんへ
7月も半ば過ぎに入りました。梅雨は長引いていますが、すでにヒグラシの鳴き声が聞こえ、本格的な夏の到来を感じさせられます。本来であれば、今頃は、登山やキャンプ等合宿に出かけている学年があると思うと、こうして静かに暮らしている7月がとても不思議でなりません。
このところの雨の降り方には本当に驚かされました。梅雨と言えば、一昔前までは「しとしと」というオノマトペがぴったりという感じでしたが、近頃の雨はどう表現したらよいのでしょうか。「ざあざあ」などというレベルではありません。「ゲリラ豪雨」という言葉まで登場しました。豪雨にさらにゲリラ(奇襲攻撃のような戦い方の意味)が加わって、自然と人間が対立関係にあるかのように響きます。日本人は、畏敬と親愛の念を抱きながら、自然とともに暮らしてきたはずです。しかし、今や、日本語独特のオノマトペで表せないような雨の降り方になってしまっているということに淋しさを感じます。
ところで、それぞれの国の言葉で雨の降り方をどのように表現しているかを調べてみると、とても興味深いことがわかります。例えば、英語でにわか雨のことを「shower」というのは、とても楽しいと思いませんか。「shower」と聞くと、もちろんお風呂のシャワーを一番に想像しますが、なるほど、夕立は「shower」です。「shower」という言葉には、溢れるほど豊かに注がれるものという意味が込められているようです。それがわかったのは、「showers of blessing」という表現に出会った時です。神様の祝福がまるでシャワーの水を浴びるかのように溢れるほど注がれるのを想像し、とても嬉しく感じたのを覚えています。古今東西を問わず、雨は生きとし生けるものに、命の源である水をもたらしてくれる恵みの雨です。神様は雨を降らせて私たちを生かしてくださり、溢れるほどの祝福で満たしてくださるのです。
このところの日本の雨の降り方が気候変動によるものであるならば、年々激しさを増す洪水や土砂災害は、天災はではなく人災というべきでしょう。今回のコロナ禍を通して私たちのライフスタイル全般を見直すとともに、温暖化のために、各自にできることを少しでも実践できますように。そして、「しとしと」が日本語のオノマトペから消えないことを願うばかりです。

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