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丘の学び舎 その65(中高生版)

2020年6月2日 校長室より
中高生の皆さんへ 昨日は、6年生と8年生が登校しました。新学年が始まって初めての登校なのに、もう夏の制服というのはなんとなく不思議な感じですが、衣替えのシーズンを迎えました。 日本では大半の地域で6月1日が衣替えということになっていましたが、このところは温暖化の影響でしょう、5月末には蒸し暑くなり、衣替えが少しずつ早くなってきています。私が子供の頃は、着ているもののみならず、家の襖(ふすま)や普段使う食器まで、夏用の涼しげなものに変えたのを覚えています。今どきは、そういった風習は変わってきているのでしょうね。一抹の淋しさを感じます。 人間の暮らしは単純な365日の繰り返しかもしれませんが、その中で、この日から何かが変わるとか、この日だけはいつもと異なるという小さな変化を通して、新しい気持ちになることはとても大切だと思います。 小林聖心という学校では、キリスト教の暦に基づくいわゆる「お祝い日」がその役割を果たしています。大きいお祝い日から、小さいお祝いまで、一年の予定にたくさん組み込まれています。その時々の季節感とも重なって、様々な思い出が皆さんの心と身体に刻まれていっているのではないでしょうか。その日はいつもよりきちんと身だしなみを整えるとか、その日には必ずこの歌を歌うとか、また、その日が近づくと決まったご絵が廊下に飾られ、準備の期間に入るとか…。そして、知らず知らずのうちにそうした体験が積み重なり、卒業後も、その季節が近づくとその時の思い出が蘇ってきて、決まった歌が歌いたくなるのではないでしょうか。 このコロナ禍で、そうしたお祝い日をいつものようにお祝いできないことは残念ですが、オンラインという方法で、新しい祝い方ができているのも嬉しいことです。少しずつ登校が始まってきていますが、完全な通常に戻るには時間がかかることでしょう。ちょっとした工夫をして日常生活に小さな変化を創り出し、新しい気持ちになるということ、是非心がけてみてください。

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