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校長より
2021.12.20
丘の学び舎 その153

学校のクリスマス行事は、今日の12年生のウィッシングで終わりとなり、いよいよ終業となります。先週は、小学校1年~3年のウィッシング(4年生の劇)を皮切りに、4年生~6年生のウィッシング(5年生の劇)、そして中高は学年単位でのウィッシングと続きました。順番に年齢が上がっていくお祝いを共にしながら、12年間の児童生徒の成長を目の当たりにする思いがしました。どの学年のウィッシングは、もちろん沈黙の中、よい姿勢で与っているのですが、沈黙の質が変わっていくのが手に取るようにわかります。それは子供たちの内面的な成長をそのまま表しているに違いありません。
さて、何度も緊急事態宣言を経験し、一喜一憂した今年も、残すところわずかとなりました。世界を眺めれば、暴力や格差や貧困といった課題は後を絶ちません。先日も、アフガニスタンで食糧が手に入らず、栄養失調に陥っている子供たちの写真を目にして、胸が痛みました。このような時代、クリスマスは私たちに何を語りかけてくれているのでしょうか。
2000年以上前にイエス様がお生まれになった時も、世界は深い闇に覆われていました。そこに希望の光として来てくださった神様ご自身。私たち人間の苦しみや悲しみや不安を共にするためです。依然として、先が見通せず混沌とした2021年。今年もイエス・キリストをお迎えします。この神の子をお迎えすることは、他でもない、私たち自身、「共にいる」という生き方をするよう招かれているということでしょう。近くの人と、そして、遠くの人とも、自分にできる方法で、「共にいる」という生き方です。人の痛みに心を寄せ、自分のエネルギーや時間を少しでも費やすことで「共にいる」ことができます。
「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。」(ヨハネ3:16)これほどの大きな愛を教えていただいた私たち自身、この世界における「希望のつくり手」となっていけますように。ウィッシングのお祝いを通して、小林聖心の子供たちが「希望のつくり手」に変えられていきますように、それが私の心からの願いです。

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