BLOG

Top > BLOG > 丘の学び舎 その40(中高生版)

BLOG

校長より
2020.04.28
丘の学び舎 その40(中高生版)

中高生の皆さん
先週4月22日(水)の夜から未明にかけて、「こと座流星群」がピークを迎えるとの報道を耳にしました。「こと座流星群」は4月に観測される春の流星で、1時間に10個前後は見ることができるようです。今年は経済活動が抑えられているので、照明の光や大気汚染の影響が少なく、観測には絶好の条件になるのではといわれていました。こんな時だからこそ、地球の時間に縛られることなく、悠久の宇宙に思いを馳せてみたいものです。
星といえば、今日も、私の好きな絵本を紹介したいと思います。旧チェコ・スロヴァキア生まれピーター・シスの文と絵(原田勝 日本語訳)による、「星の使者」という本です。科学者ガリレオ・ガリレイの生涯を美しいイラストと共に綴っています。
人々が宇宙の中心は地球で、太陽が地球の周りを回っていると考えていた時代に、地動説を唱え続けた結果、宗教裁判にかけられて有罪となり、亡くなるまで10年近く家から出ることが許されなかったガリレオ。理性と勇気に支えられ、信念を貫き通したガリレオの生き方がひしひしと伝わり、心打たれるお話です。「わたしたちに知覚と理性と知性を授けられた神ご自身が、それを使ってはならないとお考えになるでしょうか。わたしにはとてもそうは思われません・・・。」ガリレオは最後まで、みずから考え、判断する自由を放棄しませんでした。
どうぞ、時には夜空を見上げ、宇宙に思いを馳せてきたたくさんの科学者達のことを想像してみてください。私たちが当然のこととして習っていることは、どれも長い人間の歴史における英知の結集であり、沢山の人が命をかけて真理を探究した結果であるということを覚えておいてほしいと思います。そして、自ら考え、自分自身と対話するという作業を、是非、お家の中で楽しんでみてください。

pagetop