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校長より
2021.02.08
丘の学び舎 その108

日本で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されてから、すでに一年が経過しています。一年前には想像できなかった生活の変化です。学校も大きく様変わりしました。中でも、この一年、海外での体験学習や語学研修が一切できなかったことは、かなりの痛手です。たくさんの生徒が無念な思いを味わいました。
しかし、今の時代、現地に行けなくても、様々な工夫が可能です。後期からは、オンラインでの海外の生徒との交流がどんどん始まっています。もともと聖心女子学院は世界140校以上の姉妹校を持っていますし、長い間友情を育んできた準姉妹校もありますので、すぐにやり取りが始まりました。依然として授業が再開されていない国の生徒は、自宅から参加してくれています。日本の生徒も相手校の生徒も、さすが映像に慣れている現代っ子。オンラインのやり取りは、あまり違和感がないようです。驚く程自然に、初めて会った同世代と打ち解けています。
昨年の秋から数えると、まずは、11月にフィリピン体験学習参加予定の10年生~12年生が「SMSF(聖マグダレナ・ソフィア基金)」のスタッフの方々と交流。この1月に入ってからは、進学先の決まった12年生がインドネシアの日本語学科の大学生と交流。続いて、7年生は英語の授業の一環として、30年以上親交のあるフィリピンの聖テレサ学院の中学生と交流をしました。7年生は引き続き、台北聖心女子学院の中学生と交流することになっています。台北聖心女子学院には小学校もありますので、両校の小学生も12月に交流会を実施し、また2月末にも予定しています。
先週の土曜日は、9年生から11年生の希望者が、インドの公立高校の生徒と交流しました。互いに自己紹介をした後、「コロナ禍における日々の生活の様子」や「社会問題(人種差別や貧困問題等)」について、意見を交換していました。インドの生徒たちも、ステイホームが強いられる中、様々な心の葛藤を経験しながら、現実を受け止めて前向きに生きようとしていることが伝わってきました。
しばらくはこうしたオンラインの国際交流が続くことになるでしょう。一緒に仲間に入って画面を見ていると、確かに新しい世代の地球市民が育っているのだという頼もしい気持ちになってきます。

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