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校長より
2021.09.20
丘の学び舎 その140

実りの季節を迎えています。ぶどうや梨、柿、イチジク等が食卓を賑わせてくれます。小林聖心のロザリオヒルも、一面、実りの秋です。柿が少しずつ色づき、いが栗が落ちてきます。銀杏の木の下には熟した実が一杯に広がっています。
二期制の小林聖心では、前期締めくくりの時期を迎えています。中高生は火曜日が期末試験の最終日となり、小学生は通知表「のびるすがた」をいただく日が近づいています。一年に二回の、自分の実りを確かめる時です。
この季節になると、人間の実りについても考えさせられます。人間にとっての実りとは何なのでしょうか。努力が実を結んで苦手だったことができるようになったとか、とても素晴らしい発表ができたとか、学校の中では小さな実りを日々見つけることができます。希望する大学に進学できたという報せには、長い時間をかけて積み重ねてきた実りを見る思いで、喜び合います。しかし、教師は、一人ひとりの最終的な実りを見ることはできないでしょう。それぞれの子供の長い人生に思いを馳せ、最終的な実りを祈りながら、小さな働きかけをしていくところが学校なのだと思います。
聖書の中のこんな言葉を思い出します。「わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。」(コリントの信徒への手紙 I 3:6) 学校の教師は、種まきや水やりをする存在です。しかし、成長させてくださり、最終的な実りをもたらしてくださるのは神様です。そんな遠いまなざしを持ちながら、同時に、今、という時にしっかりと立って、子供たちと向き合っていきたいと思います。実りの秋に、一人ひとりの人生の豊かな実りを祈りながら。

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