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フィリピン体験学習だより 第6日目

2019年7月29日 高等学校

今日は街の喧騒を離れ、マニラ南部の避暑地タガイタイに出かけました。美しいタール火山とそれを取り囲むカルデラ湖のほとりに建つ緑美しい黙想の家で、これまでの体験をふり返りました。

シスター棚瀬から「これまでの五日間で強く心に響いたことは何ですか。なぜそのことが心に響いたのでしょう。そのことを通して神様はあなたに何を問いかけていますか。そして、これからの自分の生き方について何を教えてくれているでしょうか。」と問いかけられた生徒たち。一人ひとりが敷地内の好きな場所に散らばり、1時間半ほど沈黙の中で自分の心を見つめました。

午後からは小グループに分かれての「分かち合い」を行いました。わずか5日間のうちに、これまで持っていた自分のものさしでは到底測ることのできない現実に直面した生徒たちの口から、熱い思いが溢れ出しました。

「昨日ユースに将来の夢を聞かれたとき、私は職業名しか答えられなかった。でもユースは、自分がなりたい職業を通して、誰のために何をしたいのかを話してくれた。そういうのが本当の夢なんだと教えられた。」

「日本では、ぼんやり生きていても親のおかげで何とか生きていける。自分も本当にやりたいことを見つけないといけないと感じた。メディアを通して伝わるうわべのフィリピンではなく、笑顔で力強く生きる彼らの姿を日本に帰ってから伝えていきたい。」

「幸せってなんだろうと考えさせられる。経済格差を生み出す今の社会のシステムを、自分たちの世代で根本的に見直す必要があるのではないか。」

ある生徒は、「これだけの現実を見ても、まだ自分中心の考えから抜け出せない。そんな自分に対して残念に思うし悲しくなる。」と複雑な胸中を涙を流しながら語りました。他の生徒から「まずは知ることが大切。みんなそこから考え始めるんだから大丈夫だよ。」と声をかけてもらいました。

決して美化できない過酷な貧困。その現実と向き合う自分の心の中に生まれる葛藤もまた、美化したり目をそむけたりする必要はありません。大切なことは、その葛藤をずっと胸に抱き続けることではないでしょうか。それが、フィリピンで出会った人たちのことを忘れずに生きていくということなのだと思います。

残り四日となったこの体験学習。一日一日を大切に過ごしていきます。

 

 

 

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