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校長より
2022.06.27
丘の学び舎 その176

先週は、1年生~12年生まで全学院挙げて、「みこころの祝日」をお祝いすることができました。創立者の祝日と並んで、大きなお祝い日です。創立者が模範と仰いだイエスの聖心(みこころ)に少しでも倣うことができるよう、それぞれの学年らしい奉仕の体験を積み重ねる日です。12年生はそれらの集大成として、各自の体験を振り返り、分かち合いながら、「共生」について考え、話し合う時を持ちました。
この2年余り、コロナのために、学校から外へ出かけて行って、実際に奉仕の体験をするということは難しくなっていました。それでも、現代ならではの新しい取り組みも生まれてきました。困っておられる方々、助けを必要としておられる方々のために何かの形で行動する可能性は、どんな状況の中でも、創造的に生み出していけるものなのだと気づかされます。
生徒たちには、聖心女子学院世界共通のロゴ「Open Heart」について話をし、イエスの聖心(みこころ)について考える機会としました。イエスの聖心(みこころ)は閉じたハートではなく、片側があいています。自分のことだけで充足している心ではありません。自ら開いて出ていき、他者に向い、他者と共に生きる心の表れです。一方、他者を受け入れる姿勢でもあります。「私のところに来なさい」と両手を広げて待っていてくださるイエス様のように、他者を迎えて、共に生きる心の表れです。
その心の開いたところに、十字架の印が付いています。心を開いて他者に向かう時も、他者を受け入れる時にも、痛みが伴うことを意味しています。イエス様が十字架上でご自身を捧げられたように、徹底して開いていこうとすると、人間的な痛みを避けることはできないのでしょう。
日常における周りの人々との関わりにおいても、また大人になった時のより広い人間関係においても、地球市民である「みこころの子供」として「Open Heart」を生き、「希望のつくり手」となってほしいと願った「みこころの祝日」でした。

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