小林聖心
女子学院
ブログ
丘の学び舎 その148
先週の土曜日、秋晴れの美しい日。第2回中学校入試説明会と小学校転編入試説明会が開催されました。ご来校いただいた方々に、小林聖心の教育について、少しでもご理解いただけたのであれば幸いです。
先週の「丘の学び舎」では、9年生の墨絵を紹介しました。今日は、3年生の図工の作品です。先日、3階のワークスペースを歩いていたら、カラフルな動物たちがあまりにも楽しそうに木の上に乗っかったり、ぶら下がったりしているので、思わず足を止めて、一匹一匹眺めてしまいました。先生からの課題は、ジャングルの動物を自由な色彩で描きたいように表現してみることだったそうです。動物の姿全体は、胴や顔、手足のパーツの貼り合わせにより、思い思いの格好で、とても活き活きとしています。この動物はこの色といった固定観念から解放されると、子供たちはこんなにも豊かな表現をすることができるのだと、本当に感心しました。それぞれの子供が内側に秘めている世界を垣間見る思いがしました。
ジャングルといえば、生物多様性のことを考えずにはいられません。ジャングルは生物多様性の宝庫です。その生物多様性の危機的状況を重要なテーマとして取り上げたのが、1992年のリオ・サミットです。その後1995年に始まったCOP(国連気候変動枠組み条約締約国会議)は今回で26回目。グラスゴー宣言として、2030年までに森林破壊をなくすとする共同声明が発表されました。しかし、生物多様性が人類史上これまでにない速度で失われている現在、生態系から得られる恵みを回復させるためには、国の利害を超えた連帯が実現しなければなりません。
3年生の作品を眺めながら、生物多様性が失われていく世界では、人間の多様性や個々の尊厳も失われていくのではないかと感じずにはいられませんでした。子供たちが大人になった時、人間も動物も、すべての生命が活き活きと生きられる、多様性に満ちた地球共同体を目指し、人類の連帯が進んでいることを願わずにはいられません。
校外学習 10年生・7年生編
11月5日の校外学習、今日は10年生(高1)・7年生(中1)の様子をお伝えします。
【10年生】
10年生は、京都市の妙心寺を訪れました。狩野探幽が描いた雲龍の天井画で有名な法堂、たくさんのお坊さんの食事を作る場である大庫裏などを拝観しました。また、塔頭寺院(たっちゅうじいん)の1つである退蔵院では、きれいな庭園などを拝観しました。1つのお寺をじっくり拝観する機会はなかなかないので、貴重な1日となりました。
【7年生】
7年生は、奈良県の明日香村を訪れました。飛鳥寺に到着後、首塚・飛鳥寺のお話をうかがいました。その後、班で決めたルートごとに地図を見ながら歩き、亀石や高松塚古墳などを訪れました。道路工事の関係で到着が少し遅れましたが、みんなよく歩き、
追悼お祈り会
今日は5年生6年生の追悼お祈り会が学年ごとにありました。
ミサではなく、み言葉の祭儀という形で宗教科の先生が進めました。
静かな気持ちで、亡くなられた方々を思い起こし、お祈りをしました。
校外学習 8年生編
今日は、8年生(中2)の校外学習の様子を紹介します。
8年生は、校外学習で奈良市を訪れました。
校外学習 12年生編
11月5日の校外学習では、12年生(高3)は京都・東山方面をグループごとに行き先を決め、拝観・散策をしました。朝は、京都らしい底冷えのする晩秋の空気でしたが、日が照ってくると秋の暖かな陽気になりました。昼食は、お店の方に大変なご協力をいただき、感染症対策を十分注意を払っていただきました。学年皆で揃って出かけられる最後の機会でしたが、大変充実した1日になりました。
火災避難訓練
今日は火災を想定した避難訓練がありました。
普段と違って、防火扉が閉じられた校舎から外へ避難する練習をしました。
みんな慌てず、真剣に取り組めました。
校外学習 9年生編
11月5日(金)は7年生から12年生は、校外学習に出かけました。7~9年生(中学生)は奈良県へ、10~12年生(高校生)は京都市にそれぞれ出かけました。
今回は、9年生(中3)の様子です。9年生は、奈良県斑鳩町にある法隆寺・法輪寺方面に出かけました。最古の木造建築や長く大切にされてきた文化財に、秋の気持ちのよい陽気の中触れることのできた1日でした。
丘の学び舎 その147
ロザリオヒルを歩いていると、キンモクセイの甘い香りに包まれます。普段は何の木だかすっかり忘れている生垣ですが、オレンジ色の花でいっぱいになると、キンモクセイの存在を再確認することになります。キンモクセイの開花時期は通常9月~10月といわれていますので、今年はかなり遅れたのでしょう。つい、一週間ほど前から、香りに気づくようになりました。
季節が移ろう中、中学校校舎の廊下には、9年生の美術作品、水墨画が展示されています。「私が好きな季節」をテーマに、水墨画の濃墨・中墨・淡墨といった墨色の違いや、にじみ、筆の払いなどが醸し出す表現を楽しみながら、好きな季節の風物を描いています。毎年、なかなかの傑作ぞろいに、足を止めて味わっています。掛け軸にでもかけたくなるようなお気に入りが見つかったりします。
水墨画は、東洋が生んだ世界に誇る絵画表現です。黒と白のモノトーンの世界は、日本人の心に深く根付く感性にも通じるようです。茶道や華道と同様、落ち着きと静けさの世界に誘ってくれます。確かに水墨画は日本人を魅了し続ける絵画です。
私は水墨画が秘める「曖昧」の美しさに魅かれます。日本人の国民性は、よく曖昧という言葉で表現され、「曖昧」であることは、欧米の文化から見れば、掴みどころがないといったネガティブなイメージに繋がりがちです。しかし、実際のところ、物事は、それ程はっきりと、白と黒とに分けることができないのではないでしょうか。白と黒の間には、数えきれないほどのグラデーションがあります。白でも黒でもない、微妙なグラデーションを理解することは、わかりにくいことをすぐに判断しないで思いめぐらすという姿勢に繋がり、自分とは異なる多様な他者を受け入れる大きさにも繋がるように思えます。
9年生が水墨画にチャレンジすることは、その意味で、とても貴重な経験だといえるでしょう。StageⅢとして、少しずつ大人に向かっていく9年生の成長を願いながら、今年も水墨画を楽しみました。
追悼ミサ
カトリックでは、11月は死者の月とされ、亡くなった方々のために祈ります。
コロナ禍中では、ミサはできなかったのですが、今日は久しぶりに神父様に来ていただいて、ミサが執り行われました。
本校に入学後、まだ一度もミサに与った経験のない1年生と2年生が聖堂に入りました。
聖体拝領がない、歌も聞くだけで歌わないミサでしたが、子どもたちは祈りの雰囲気に包まれていました。