小林聖心
女子学院
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丘の学び舎 その186
先週の土曜日、保護者の皆様をお迎えして、小学校の合唱祭が行われましした。3年ぶり、リアルの合唱祭でした。講堂の広さの関係で、2部制となりましたが、Dホールでは同時にライブ配信を行いましたので、全学年ご覧いただくこともできました。
子どもたちの生き生きとした合唱に、大きな喜びをもらいました。1年ごとの成長が声に表れること、そして、やはり、Stage Iの1年生から4年生までと、Stage IIの5年生、6年生の間に、格段の成長が見られことを目の当たりにしました。
それぞれの学年が2曲ずつ発表しましたが、どの曲の歌詞にも深い意味が込められていて、じっと聴き入っていました。こうした歌を毎年歌いながら、歌詞に込められた意味を自分のものにすることができたら、どんなに豊かな世界が一人ひとりの中に広がっていくことでしょう。中でも、6年生が歌った、工藤直子作詞、横山潤子作曲の「ほほう」という曲に、深い感動を覚えました。
左の耳を すませば 遠い遠い昔の音が 聞こえる ・・・
右の耳を すませば 遥か遥か未来の音が 聞こえる・・・
まんまるく目を開けて ぐるりと まわりを見回して
「ほほう!」 僕は鳴く
僕は「今」に いるんだな ほほう!
僕は「ここ」に いるんだな ほほう!
僕は「僕」で いるんだな ほほう!・・・
遠い遠いむかしと 遥か遥かな未来に はさまれて
僕は「僕」で いるんだな
森の知恵者フクロウが、何かに感心するかのように「ほほう」と鳴きながら、一人ひとりの存在の神秘を伝えてくれています。6年生は何を考えながら、この曲を歌っていたのでしょうか。
地球と生きものが歩んでいる途方もなく長い時の流れ。その過去と未来にはさまれて、「今」「ここ」にいる「わたし」。子どもたちがそんな「わたし」として、成長していきますように。
合唱祭~保護者鑑賞日~
心配された天気は見事に回復し、子供たちが楽しみにしていた合唱祭を開催することができました。保護者に子供たちの歌声を実際に聴いていただけたのは3年ぶりでした。コロナ対策として会場は奇数学年、偶数学年の保護者を入れ替え、該当学年でないときは、デュシェーンホールでライブ配信を視聴できるようにしました。子供たちはもちろん、ご来校くださった保護者も、そして先生方も講堂に響く歌声に心が満たされた一日でした。コロナ禍においても合唱祭を実施できたことに子供たちが感謝していたことも印象的でした。歌の力が秋の爽やかな日をつくりだし、子供たちのこれからの学校生活に大きな実りをもたらしてくれることだと思います。
Field Trip 事前学習
5年生は10月5日より広島へ出かけます。
今日は、その事前学習として被爆者である森重昭さんについて学びました。
森重昭さんは、30年以上にわたり原爆で亡くなったアメリカ兵の捕虜に関する研究をされた方です。
原爆死没者慰霊碑の原爆死没者名簿に、そのアメリカ兵の名も連ねるべく活動した森さんの思いについて考えました。
海外大学進学講座 2回目
昨日で前期期末考査が終わり、しばらくの秋休み期間に入ります。
9月22日は、9年生・10年生(中3・高1)の希望者を対象に、第2回の海外大学進学講
初回であった前回はオンラインでの開催でしたが、初回のプログラムの課題を提出した人たちが今回の2回目に参加しました。
アットホームな雰囲気ながら、高い志を現実のものにつなげていく貴重なひとときになりました。
合唱祭~児童鑑賞日~
互いの歌声を直接聴くことができる合唱祭を3年ぶりに開催することができました。第1部1・3・5年生、第2部2・4・6年生が発表し、聴衆のいる講堂に歌声が響きます。コロナ禍でも友達と歌える喜びが溢れる時間となりました。明るい、希望が感じられる歌が多く、各学年それぞれの良さが表れた合唱祭になりました。
丘の学び舎 その185
台風一過。秋らしい青空が広がっています。三連休が終わり、いよいよ前期締めくくりの時期です。
日本のカトリック教会は、9月1日からアシジの聖フランシスコの祝日である10月4日までを「すべてのいのちを守るための月間」とし、共に暮らす家のために祈り、また守るよう呼びかけています。今年のテーマは、詩編19編からインスピレーションを得た、「被造物の声に耳を傾ける」です。
天は神の栄光を物語り 大空は御手の業を示す。
昼は昼に語り伝え 夜は夜に知識を送る。
話すことも、語ることもなく 声は聞こえなくても
その響きは全地に その言葉は世界の果てに向かう。
私たちは、日頃、声にならない声にどれ程気づいているでしょうか。聴こえなくても、耳を澄ませば響いている声、伝わってくる声があるはずです。神様が創られたすべてのいのちの声。「話すことも、語ることもなく、声は聴こえなくても」、全地に響き渡る声。
「これまでに経験したことのないような大雨」という表現を、最近、天気予報でよく耳にするようになりました。今回の台風に関する報道でも、幾度となく使われていました。気象データを取り始めてから一度も「経験したことのない」ような状況に陥る前に、人間が聴いておくべきであったいのちの声があったのではないでしょうか。自然、動物、人間、そして、それらが共に生きる地球全体。台風が過ぎた後の大空を見上げていると、神様の御手の業を見ている思いがしました。
宇宙万物の造り主である神よ、あなたはお造りになったすべてのものを
ご自分の優しさで包んでくださいます。
わたしたちが傷つけてしまった地球と、この世界で見捨てられ、忘れ去られた
人々の叫びに気づくことができるよう、一人ひとりの心を照らしてください。
「すべてのいのちを守るためのキリスト者の祈り」より
5年ソフィータイム(総合的な学習)
5年生は10月に広島・宮島・周防大島にField Tripに行きます。夏休み前から” Family history”として小林聖心女子学院の戦時中、戦後の様子について調べています。7月はシスター景山にお話をうかがい、戦時中、本校のシスター方が自分の国に帰国するのではなく、日本に留まり、長崎での抑留生活を余儀なくされても、日本の女子教育に心血を注いでくださったことを知りました。
また、9月は本校卒業生の大和さんが戦時中、戦後の小林聖心女子学院や寄宿生活の様子についてお話ししてくださいました。どんなに大変な時もシスター方が家族のように接してくださり、厳しくも愛情をたくさん注いでくださったことを今も感謝されている姿に5年生の子供たちも心を動かされていました。シスター、先輩方の熱い思い守られてきた学校を私たちも大切にしていきます。
前期期末考査が始まりました
今週の水曜日から9~12年生(中3〜高3)、そして今日から7・8年生(中1・2)の前期期末考査が始まりました。夏休みが明けて半月あまりですが、6月以来学習してきたまとめとしてのテストが行われています。テストが終わると、学校は体育祭に向けての準備が本格化します。今回は、考査間の休み時間の様子をお伝えします。
6年ソフィータイム(総合的な学習)
6年生のSophie Time(総合的な学習の時間)では、SDGsの10番目の目標「人や国の不平等をなくすためにできること」をテーマに学習を進めています。毎週金曜日のおにぎり募金(お弁当をおにぎりだけにして、おかず代を募金する活動)がどのように活用されているかを知るため、9月5日は一般財団法人 日本国際協力センター(JICE)で政府(外務省)が推進する国際交流事業に携わっておられる小張彩子さんのお話をオンラインでうかがいました。小張さんは本校の卒業生でいらっしゃって、長くフィリピンで現地のために活動され、本校の体験学習にも助力くださった方です。現地でとらえたフィリピンの子供たちの様子を6年生はメモをとりながら聞いていました。
9月8日はフィリピンの貧困家庭をサポートする「みこころの家」などを運営しているSMSF(聖マグダレナソフィア基金)のシスターベスがコロナ禍のフィリピンの様子や貧しくもたくましく生きるフィリピンの子供たちの姿を語ってくださいました。シスターベスが英語で話される内容を帰国子女など英語が得意な6年児童が同時通訳し、6年生の友達に伝える機会にもなりました。子供たちの国際的な視野が広がってきています。
この後、学んだことを全校児童に伝え、10月にはフィリピンの募金活動につなげます。