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丘の学び舎 その24

2018年5月28日 校長室より
学院祭Come and See Dayが終わり、学院は落ち着いた緑の季節を迎えています。最近読んでいた教育誌の中で、「空気の教育」という言葉に出会いました。子供たちは、狭い意味でのカリキュラムだけではなく、もっと広い学校全体を包む空気、いわゆる学校文化と呼ばれるものに日々浸りながら成長していくのだ、という教育の本質ともいえる意味が込められています。「小林駅からみこころ坂を上って学校に近づくにつれ、何か特別な空気を感じる」と来校なさった方々によく仰っていただきます。確かに小林の丘の上には、小林聖心という学校文化が脈々と息づいています。 この「空気」を作っているものといったら、何が挙げられるのでしょうか。様々な歴史的変遷を辿りながら歩んできた95年という時間。その背後に存在する200年を超える聖心の教育。10万㎡を超える緑豊かな敷地と、そこに棲む野鳥のさえずり。また、偉大な建築家アントニン・レーモンドの作品である本館校舎が醸し出す重厚で落ち着いた雰囲気。祈りの時間の静寂さと児童・生徒の活き活きとした活動。そして、忘れてならないものに、学校の敷地には珍しい、25名のミッショナリーのシスター方が眠る墓地があります。日本の子供たちの教育に生涯を捧げてくださったシスター方の祈りが、この小林聖心の空気そのものといえるのかもしれません。

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