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丘の学び舎 その114

2021年3月22日 校長室より

全国的に例年より早い桜の開花を迎えています。ロザリオヒルの桜も、すでに五分咲きといったところでしょうか。春の嵐で散ってしまいませんように。少しでも長く楽しませてほしいものです。
学校では、先週、小学校と中学校の卒業式が終わり、終業の日を迎えました。本当に色々なことがあった一年でした。まだまだ過去形にできない状況が続き、リバウンドが心配される中、新学年度に向かっていきます。
終業の日、中学生と高校生には、放送を通してお話しました。この一年、コロナ禍にもかかわらず無事に過ごせたこと。生徒も先生も創造力を働かせ、できる限り工夫しながら、一緒に学校生活を創り上げることができたことへの感謝を伝えました。そして、こんな投げかけをしました。「今回のコロナの経験がなかったのであればどんなによかったかしら、と思うことはしばしばです。しかし、この経験をただいやなもので終わらせるのではなく、意味あるものにしていく力は、私たち人間に残されています。この経験を意味あるものにできるかどうかということは、私たちがこの経験から何を学ぶことができるか、ということにかかっていると思います。春休み少しゆっくりとした時間を過ごす中で、自分はこの一年の経験から何を学んだのかということを、是非、思いめぐらしてみてください。」と。
この日の夕方、一人の8年生からの感謝の手紙が校長室に届きました。「休校の後、少しずつ学校生活は戻ってきたものの、この一年は日常が非日常と化し、通常とは程遠い、1年前に自分たちが思っていたものとは全く違う学校生活になりました。」しかし、「『非』日常であるからこそ日常では気づくことのできない物事にたくさん気づくことができた1年だったと思います。」と綴られていました。中でも一番大きな気づきは、「一日一日を丁寧に過ごす」ということだったそうです。8年生の深い気づきに感銘を覚えずにはいられませんでした。
このような気持ちで一年を終えようとしている生徒がいることはとても嬉しいですし、きっとどの生徒も一人ひとり、何かを学んで成長した一年だったことでしょう。子供たちのさらなる成長を心から楽しみにしながら、新学年度に向けて準備していきたいと思います。

 

 

中学校卒業式

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