百人一首大会


丘の学び舎 その129
今朝は雪の予報が出ていましたが、学校近辺は冷たい雨でした。暦の上では大
寒が過ぎ、これから三寒四温を経て、徐々に春になっていきます。キャンパス
の樹々もすっかり葉っぱを落として寒々としていますが、幹の中では春の準備
をしているのでしょう。
こんな季節でも、キャンパスで子どもたちの楽しみは尽きることがありません
。校門から入ると、いつも下を向いて何かを探しながら歩いている小学校。先
日も1・2年生が「シダーローズ、シダーローズ」と呟きながら、身をかがめて
拾っていました。「シダーローズ」とは、ヒマラヤ杉の松ぼっくりです。バラ
の花のような形をしていて、とても美しいです。子どもたちにとっては、何も
かもが宝物です。小さな指で拾っては、袋に詰めて誇らしげです。
学校では、それぞれの学年が、締めくくりの時期を迎えています。学習面で、
また普段の生活で見かける姿にも、4月からの変化・成長を眺めるのが楽しみ
な時期です。昨年秋から、12年生、6年生、そして、9年生と校長面接が続き、
今は、9年生と話すのを楽しんでいます。
この生徒たちも、かつては、目を輝かせてシダーローズを集めていたのでしょ
う。中学生になる年の2月頃から新型コロナが拡大し、中1の新学年最初は登
校できずにオンライン授業。入学式は忘れもしない夏服姿でした。そんな中学
校生活の出だしにも関わらず、この3年間で見事に成長したことを、一人ひと
りの表情と言葉から感じ取ることができます。StageⅢとして過ごしたこ
の1年間で、すっかり上級生の姿に魅せられ、なりたい自分の姿を描きながら
、歩み始めています。
先日、一生懸命「シダーローズ」を集めていた子どもたちも、あと数年後には
このようになっていくのでしょう。子どもたちの成長を目の当たりにすること
ができて、教師冥利に尽きる日々です。
5年生読書会『若草物語』
5年生は3・4時間目に読書会を開催しました。今年の課題図書は『若草物語』(L.M.オルコット)です。約150年前のアメリカの田舎町を舞台に、四姉妹の日常を描いた世界的ベストセラーです。冬休みに全員が作品を読み、1月の授業で少しずつ準備を進めてきました。
3人グループになり、それぞれが作品を読んで感じた「問い」を出し合い、それに応える形で議論が進みました。5年生が考えた問いは、例えばこんなものです。
・なぜジョーは原稿を燃やしたエイミーを許すことができたのか?
・もし、この物語の主人公が四姉妹じゃなかったら?
・なぜメグはブルックさんのプロポーズを断ったのに気持ちが変わったのか?
・なぜクリスマスの朝食をすべてフンメル家にあげることができたのか? など
一つ一つの問いについて、特定の場面だけではなく、他の場面と関係づけながら考えを深めていきました。次のように、日々の国語の授業と関連づける考えもありました。
・自分のものを困っている人に分けてあげる行動は、国語の授業で学習したやなせたかしさんの伝記に登場したアンパンマンと似ていると思いました。
今回はワールドカフェという、メンバーを変えながら繰り返し対話を積み重ねる方法で読みを深めていきました。考えたことは目の前の画用紙にどんどん書き出していきます。頭と手と口をフル回転した2時間でした。対話を通して画用紙はあっという間にいっぱいになり、裏面に行くグループがほとんどでした。一人の読書ではたどり着かないところに行けることが、読書会の醍醐味です。
最後に、読書会を終えて、5年生が考えた『若草物語』のキャッチコピーを紹介します。
・貧しくても、心の中の愛で乗り越えていく物語
・一人一人の大切さに気付かせてくれる話
・貧しくても家族の愛があれば毎日が楽しい
・人生は信頼と行動で変わっていく
・貧しいから〇〇ができないではなく、貧しいから〇〇ができるということに気づかせてくれる物語
・受け継がれる母の深い愛情
・貧しい人と幸せを分かち合うことの大切さを学べるお話
・愛と赦し合いであふれている家族
・時代が変わっても家族の愛と友達の大切さは変わらない
・貧しくても心はきれいであることの大切さがわかる話
・自由を望む四姉妹の物語
カトリックの女子校の生徒たちだからこそ、四姉妹たちと、時代も国境も越えて通じ合うものがあったと思います。
楽しい!お昼休み
今日のお昼休みは久しぶりに青空が広がりました。小学生は運動場で思い切り遊ぶことができました。特に今日は12年生のお姉さんが2年生と一緒に遊んでくれる日でした。みんなそれぞれに、おにごっこ、ポートボール、雲梯、サッカーなど思い思いの遊びを楽しみました。
小林たんけん~私のおすすめの場所さがし~(2年生活科)
2年生はお家の方にもご協力いただいて、2回目の小林たんけんに出かけました。2~4人グループに一人お家の方に入っていただき、住宅地、神社・お寺、商店街に行き、自分のおすすめの場所を見つけて、ipadで撮影しました。お友達とそしてお家の方と楽しい時間を過ごしました。
凧あげ
1年生が生活科の授業で「正月遊び」をしています。
先週はコマ回しやカルタ、今週は凧あげです。
一人ひとりが自分の凧に絵を描いて糸を結びました。
運動場に出てみるとちょうどよい風が吹いています。
よく晴れた青空をバックに子供たちの凧が舞いました。
共通テスト自己採点会
12年生(高3)は、1月14・15日実施の大学入学共通テストに臨みました。16日には、1週間ぶりの登校をし、自己採点会を行いました。思い入れを持って解いた問題について、さまざまな思いを級友と交換し、次の入試への頑張りを互いに確認しあうひとときとなりました。
今週後半には、自己採点結果を返却し、国公立大学出願者と担任の先生との面談が始まります。


制服検討委員会の報告
1月12日の朝礼で、制服検討委員会の委員長の生徒からStageⅢの生徒のみんなに、制服改定についての中間報告がありました。今の段階で決まっていること、まだ決めかねていて、生徒のみんなからさらにアンケートで聞きたいことなどの報告や依頼がありました。


丘の学び舎 その128
松の内も過ぎ、お正月ムードが終わるとともに、受験シーズン突入です。この土日には、私立中学校の入試や、大学入学共通テストが行われました。ここまで頑張ってきた成果を、しっかりと発揮できたことを祈っています。
小林聖心では、明日1月17日、阪神淡路大震災を追悼して祈ります。あの日もちょうど火曜日でした。6434人の犠牲者を出した大地震から28年の時が流れました。最愛の家族や友人を亡くしたり、大きな被害を受けたりした方々は、この28年間、筆舌に尽くしがたい日々を送られたことでしょう。
現在の中高生にとって、阪神淡路大震災は過去のできごとになってしまったようです。しかし、毎年、1月17日には、学院を挙げて、あの日を思い、祈ることにしています。小林聖心も甚大な被害を受けました。学校の建物はもちろんこと、小学生を一人亡くすという悲しい出来事もありました。体験なさった方々の話を聞くにつけ、また、倒れた「イエスの聖心」のご像や本の散乱した学習センター(図書館)の写真を見るにつけ、地震の凄まじさを実感させられます。学校の100年の歴史の中で、忘れられない、また忘れてならない出来事です。
校長室にも、あの日を忘れないためのものが飾られています。地震で上部の金具が折れた時計です。時計自体は動いていますので、当時の校長から引き継いで、飾ってあります。私自身への教訓です。今年もこの時計を眺めながら、いつ何時、襲ってくるかわからない緊急事態に備え、対応できるよう、心を新たにしていきたいと思います。